モアレ検査でひっかかりました
ともし‐とニナりんが側弯症でした
ともし‐とニナりんの経過観察
1.学校の検診でひっかかる
2.東京医学予防協会へ行く。
3.王子病院・東京慈恵会医科大学葛飾医療センターで経過観察
1.学校検診のモアレ検査
小学校か、中学校の学校検診で、モアレ検査というのを受けますよね。
脊柱側弯症のための検査です。
脊柱側弯症とは、背骨が左右に曲がる病気です。
そのうち、6~7割を占めるのが原因不明の特発性側弯症です。
遺伝が原因と考えられますが、詳しくは解明されていません。
最も多い側弯症の発症は思春期の女子に多く、初潮前や骨の形成が未熟な時は進行しやすいと考えられています。
注意しなければならないのは小学5年生から、中学3年生位です。
背骨の弯曲が自然に止まる場合と、進行していく場合があります。
側弯症は、弯曲が進行する前に診断して、治療を開始することが大切なのです。

湾曲した背骨
検査では、モアレ写真をとります。
それから、子供に前かがみの姿勢をとらせて後ろから脊柱を観察します。
左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭の変形、肋骨や腰部の隆起などの変形をみるのです。

背中のゆがみを見る
正常
次年度再検査(1年後に学校でモアレ検査が必要)
要二次検査かの3つに振り分けられます。
我が家では、ともし-と、ニナりんが、この学校検診でひっかかりました。
ともし-の場合
2.東京都予防医学協会で二次検査を受ける
我が家の長男ともし-が、要二次検査の判定を受けました。
日時指定され、東京都予防医学協会へ行くように言われました。
ここでの検査の内容は、
直接X線撮影・身長体重の計測・診察です。
背骨の曲がってしまった程度は、レントゲン写真を計測して角度をはかります。
正常な人でも多少は曲がっているので、10度未満であれば正常の範囲内とされ、問題ありません。
骨が傾いた角度が10度~20度未満の場合「側弯状態」、20度以上で「側弯症」と呼ばれるのが一般的だそうです。
東京都予防医学協会では、割と流れ作業的に検診が進みました。
日時指定されるので、同じ中学校のお友達と会ったりもしました。
正常
次年度直接X線撮影
要観察(指定された時期に専門の整形外科医への受診が必要)
要治療(専門の整形外科医による治療が必要)のどれかに、診断されます。

骨が曲がってる~
3.王子病院整形外科で経過観察
ともし-は、要観察でした。
都内近郊の整形外科病院のリストを渡され、
専門の整形外科医へ受診するようにと言われました。
渡された用紙にあった病院の数は、都内でわずか12~3か所のみ。
しかも、整形外科の中の側弯症外来は、見てくれるお医者さんが少ないのか、週に1回とか、月に1回しか診察がありません。
ともし-は、王子病院整形外科へ行くことにしました。
王子病院は診察日が土曜日なので、通いやすいかなと考えました。
王子病院へ予約の電話をし、
その時に撮ったレントゲン写真(別途1260円で、コピーをもらえる)を持参するかどうか聞くと、
「レントゲン写真は、うちでまた取り直しますから、必要ありません。」とのことでした。
側弯症が進行していくのは、成長期です。
伸長が伸びるにつれて、骨も曲がってしまうので、3か月~6か月おき位に、専門医のいる医療機関でレントゲン検査を受けて、側弯が止まっているのか、進んでいるのか、調べるのです。
ともし‐は、
「まだ骨の成長があるようなので、経過を観察しましょうと。」となり、半年ごとに通いました。
毎回レントゲンを撮って、角度を測りました。
角度はそんなに進行せずに、高校1年生で、経過観察を終了しました。
ニナりんの場合
1.同じく学校のモアレ検査でひっかかる
2.同じく東京都予防医学協会で二次検査を受ける
その後、ニナりんも学校の検診でひっかりかりました。
二次検査のために東京都予防医学協会へ行ったところ、ニナりんは、要治療と診断されました。
「角度が、割とあります。
もしかしたら、コルセット装着になるかもしれません。
早めに専門医に見てもらってください。」と言われました。
側弯症の治療といっても、曲がってしまった背骨を真っ直ぐに直せるわけではありません。
悪化していくのを止めるだけです。
25度を超えるようなら、固いプラスチック製のコルセットで上半身を固定し、それ以上の症状の進行を抑える「装具療法」となるのです。
もしもコルセットを装着するとなると、症状によって、形が違うタイプのものになるようです。
一昔前のものは古めかしくて窮屈そうでしたが、最近のものは薄手で負担もいくらか軽そうでした。
とはいえ、寝ているときも、暑い夏も、一日中装着しなければなりません。
ニナりんの中学校に、コルセットを装着している男子がいたのですが、
体育座りもままならなくて、大変そうでした。

体育の時間が大変そう
側弯症を放置して悪化すると、曲がった背骨が内臓を圧迫して、腰背部痛や心肺機能の低下などを招く恐れがあるのです。
それでも進行が止まらないなら、手術しかありません。
慌てて、王子病院へ電話をしたら、
「3ヶ月先まで、予約がいっぱいです。
お急ぎなら、ほかの病院を当たってみてください。」と、断られてしまいました。
3.東京慈恵会医科大学葛飾医療センターで経過観察
仕方なく、だいぶ遠いのですが、東京慈恵会医科大学葛飾医療センターで診てもらうことにしました。
こちらは、どこもかしこもピカピカできれいな病院でした。
ロビー正面には、カフェと自動演奏ピアノがあり、コンビニもあります。
受付のお姉さま方も優しく、待ち時間もディスプレイされている、ものすごくスマートな病院でした。
そこでもう一度レントゲンを撮り直しました。
骨の成長を予想するために、手のレントゲンも撮りました。
手の骨で、白い部分があれば、まだ伸びしろがあるらしいです。
骨の成長期をカウントするのは、男子なら声変わり、女子は、初潮を判断基準にするそうです。
数年間で骨の成長は止まるので、早く初潮が来ると、成長も早く止まってしまうわけです。
レントゲンを撮り、角度を計測してもらうと、東京都予防医学協会で計ったほどではありませんでした。
(多分計測には微妙な誤差があるのでしょう。)

レントゲン写真
若い男性のお医者さんで、
「女子なので、成長が止まるのも早く、身長もこれ以上はそれほど伸びないでしょう。
コルセットを作るほどではないでしょう。」と言われました。
もっと背が伸びたいニナりんは、
「もっと背が高くなりたいんですけど。」と言うと、
「あとせいぜい、1~2cmしか身長伸びないよ。
大丈夫だよ、まゆゆも背が低いから。」
と背が伸びないことを保証されてしまいました。

まゆゆ押し?
経過観察の間は、特に何もする必要はありません。
「日頃から、姿勢を良くした方がいいですか?」って聞きましたが、
「もちろんその方がいいですが、姿勢よくしたからって、側弯症が改善するわけでもありません。
特に運動も、制限しなくていいです。
普通に生活してていいですよ。」とのことでした。
ニナりんは、伸びしろの無さが幸いして、コルセット装着はせずに済みました。
その後3か月ごとの通院を続け、半年ごとになり、
レントゲンを撮るたびに毎回まゆゆの話を聞き、
高校2年生でやっと終了宣言してもらえました。
最後に
脊柱側弯症の予防法は今のところありません。
検査を受けて、長い間通院しないといけないかもしれません。
ただ、モアレ検査に引っかかったらすぐに手術ということでもありませんので、
心配しすぎず、必要になったら、適切な治療を早く受ける、というのがいいのではないでしょうか。